固定種野菜とは?

 メグルタネヤでは、代々種を繫いでいける固定種野菜の種保存に力を入れています。
固定種野菜に対してF1種野菜があります。皆様がスーパーなどでみかける野菜のほとんどがF1品種です。

✦固定種野菜とは?
育てた野菜のうち、大きな実がなるもの、形が良いものなどを選抜し、自身で種を取って翌年に播種するというプロセスを繰り返してきた野菜。何世代にもわたりこの作業を続け、その土地に根差した個性が定着します。この方法だと、人間がそうであるように、当然様々な見た目や大きさ、個性があるものが出来上がってくることになります。

✦F1種野菜(一代交配・雑種強勢)とは?
F1品種は、異なる2種の系統を人為的に掛け合わせて種を作ります。「甘い品種」と「病気に強い品種」を掛け合わせれば、「甘くて、病気にも強い」作物をつくることもできます。さらには、生育も早く、見た目や大きさ、形も揃ってきます。
それらを大量に量産し、供給するために種苗会社は、新しい品種を作り、農家はその種を購入します。ただし、この雑種強勢は「一世代目にしか表れません」。二世代目には、バラバラの性質や見た目の作物ができてしまいます。そのため、農家の方々はF1の作物から種を採取し次代に繋ぐのではなく、毎年新しいF1種を、種苗会社から買い続けていらっしゃいます。

 固定種にもF1品種にもそれぞれに利点欠点があり、どちらが優れていると言っているわけではありません。今現在、身近なホームセンターやスーパー、販売店で売られている種、苗、そして野菜は、ほとんどがF1種野菜に移り変わってきています。固定種かF1種か、もっと自由に選べる環境を増えれば、きっと未来のこどもたちの食が今よりも豊かになると思うのです。
 2007年、一度消滅した愛知の伝統野菜土田かぼちゃの種が奇跡的に偶然見つかり復活したそうです。明治時代から育てられていた個性的で魅力的なかぼちゃです。守る人がいなければ大切な固定種野菜も簡単に消滅してしまいます。
 そしてもちろん一人の力では守ってはいけません。地域やグループでも、多くの品種を守るのは、また難しいのです。日本各地の同じ志を持つ多くの方の想いを繋いで、皆様で日本の固定種野菜の種を守っていけたらという想いでこのタネヤを始めました。是非、守りたい種のご寄付をお願い致します。